第10課 羅ヨンボン

2016年 第3期 地域社会における教会の役割

第10課 イエスは人々の信頼を勝ち取られた

 「人の心を動かすには、キリストの方法だけが真の成功をもたらす。人間として歩まれた間、救い主はその人たちの利益を図られ、同情を示し、その必要を満たして信頼をお受けになった。そして『わたしについて来なさい』とご命令になった」(『ミニストリー・オブ・ヒーリング2005』128、129ページ)。イエス様が既に示してくださった模範にしたがって、「私たちは今週、私たちが奉仕し、キリストのために獲得しようとしている人々の信頼を勝ち取るという問題について研究します」(67頁)。

日曜日  信頼を勝ち取る
 人々から信頼を得ることは決して簡単なことではありません。信頼、信用、信仰、信任など、「信」が使われている言葉には何となく、「長い時間をかけて示してきた献身(忠実)の結果」という印象を与えます。聖書で使われている信頼の概念ははっきりとした使い分けをしています。どんなに長く親密な関係を保っていたとしても人間に対する信頼に関しては否定的に使われています。しかし、永遠に変わることのない神に対する信頼に関しては肯定的な立場を取っています。イエスが人々から勝ち取られた信頼は、自分ではなく、究極的に神に対する信仰への架け橋となりました。

月曜日  慎重なバランス
 クリスチャンと教会はイエス・キリストを証するために召されています。人々から信頼を得るために一所懸命に活動する主な目的は、その人たちが少しでも早くイエスにつながるためです。「花婿の介添え人(クリスチャン)」として、花嫁(人々)を花婿(イエス)に案内するのは、早ければ早いほど嬉しいことです(ヨハネ3:29)。それがまた、お互いを守るためにもつながります。弱さを持っている私たちと教会は時として、人々をつまずかせたり、失望させてしまうことがあります。教会の中で人の弱さを見せない方法は、イエス・キリストをいつも前面に掲げることです。弱い人でも神のために働くことができる、神から用いられることができるという姿を教会は示さなければなりません。

火曜日  社会資本
 神の民は社会から離れて孤立した生活を送るのは望ましくありません。むしろ積極的に人々の中に入り、彼らとの交わりの中でクリスチャンとしての良い影響を伝える必要があります。私たちの利益のためではなく、地域の人々のために「建設的で生産的な関係」を保っていくならば、私たちはその地域で必要とされる存在(組織)になれるはずです。社会とどれほど密接な関係を保っているかによって、それぞれが持っている「社会資本」に大きな影響を与えるのは当然のことです。

水曜日  社会資本の価値
 「教会は、ほとんどがボランティア集団であり、限られた予算で運営されています。社会資本は、教会が単独では達成できない重要な目標に達することのできる可能性を高める主要な資産です」(71頁)。教会が社会資本を用いて活動する時には、細心の注意を払う必要があります。旧約時代、聖所でささげられるすべての穀物の献げ物に塩をかけて聖別した(レビ2:13)ように、教会はすべての社会資本に神の塩をかけて聖別する必要があります。教会の活動が行政機関、民間企業、個人などの支援によって、本来の教会の使命から離れたり、真理に相反することをしないように注意すべきです。

木曜日  民衆全体からの好意
 私たちの教会(セブンスデー・アドベンチスト教会)は神からたくさんの素晴らしい聖書真理が与えられています。それはただ持っているだけのためではなく、人々と分かち合うために預けられたものです。神から頂いたメッセージの良さを、まず私たちが先に味わっていないと、喜びをもって分かち合うことはできないはずです。また、それぞれの地域に必要とされることを教会が何らかの形で反応するならば、人々は教会に対して少しずつ信頼を持ち始めるようになるはずです。「すべて多く与えられた者は、多く求められ、多く任された者は、更に多く要求される」(ルカ12:48)。それぞれの教会に神から与えられているものは何があるか把握し、それをどう活かしていたら人々から信頼を得るようになるか考える必要があります。