第2課 聴覚しょうがい者用:浦島 智加男

2017年 第3期  ガラテヤの信徒への手紙における福音

              第2課 福音の一致
1、初めに
第1課は、この手紙を書き送ったパウロの人柄、信仰の立場、これまでのいきさつ等、なぜこの手紙をガラテヤ教会に送ったのか理由が書かれていました。今週から、ガラテヤ信徒への手紙の本文を学びます。

2、一致の重要性
一致と言えば、教会の信徒同士が、バラバラで結束していないことを言うことが多いのですが、ここでは、カラテヤ教会のみんなが信じている信仰の内容が、バラバラだとパウロには見えました。使徒ペトロは、イエス様による救いは信じていましたが、まだ、ユダヤ教の慣習から抜け出していませんでした。そのユダヤ教的な教えがガラテヤ教会の信徒の中には根強く残っていましたし、「偽教師」入り込んできて、福音ではないギリシャ哲学の教えも入り込んでいました。そこで、パウロは初めに自分が教えた福音に立ち返るように、みんなを励ましています。

3、割礼と偽の兄弟たち
 割礼とは、旧約聖書の時代は、神の民となった「しるし」を体につけるための大事な儀式でした。パウロはユダヤ人で、それを望むものは受けても非難はしませんでしたが、異邦人(生まれつきユダヤ人でない人)が、イエス様を信じたときにもそれを強要する人たちを偽兄弟と呼んでいますが、イエス様の十字架の救いを信じる、信仰による義には、行い(割礼も含めて)は、一切必要がないことを説き、偽兄弟の言い分に耳を貸さないように勧めたのです。

4、多様性の中の一致
 初代教会のころは、まだ教会組織も今日ようではなかったので、使徒たちがそれぞれの教会を巡回して、教会員の指導に当たっていました。パウロやシラスは、主に異邦人たちに、他の使徒たちは、ユダヤ教の人たちに宣教をするという暗黙のルールを敷いていたようです。ユダヤ教からの改信者たちは先祖伝来の教えを捨てることは難しかったので、割礼を許していたようですが、異邦人からの改宗者たちにも割礼を強要すると教会が混乱してきます。
 このように、さまざまな考え方や生き方があっても、キリストの十字架のもとで一致することが大切です。
 
5、アンテヒオキアでの衝突
アンティオという町は2つありますが、これはシリア州にあった教会での出来事です。ここは、異邦人からの改宗者が大方なのですが、エルサレム方面から一団になってユダヤ人からの改宗者がこの教会にやってきたのです。
そこに、パウロもペトロも同席していました。いつか、汚れた食べ物を食べるように、という幻を見せられて、異邦人とユダヤ人と神の前に何の差別もないことを知らされたペトロでしたが、この時、ユダヤ人改宗者が多くいたのを気付いたペトロが、異邦人改宗者を避けて、ユダヤ人改宗者の人たちにおもねるような態度をとったペトロに対して、パウロが面と向かって非難しました。
これから増え続けていく教会、一致して福音を述べ伝えていかなければならない各教会の中に、このような衝突がどこでも起きるのではないか、純粋なキリストの十字架による救いの教えが中心になって前進していけるのか、パウロの心配事は、そのことでいっぱいでした。
ユダヤ教の教えと慣習を取り込んだ教え、ギリシャ哲学が入り込んだ教えが純粋な福音を汚さないよう、ガラテヤ教会にも、注意を促しています。