第11課 聴覚しょうがい者用:山路 俊晴

2018年第1期「スチュワードシップ(管理者の務め)ー心の動機」

第11課         負債(ふさい)―日々の決定      
                               山路 俊晴

はじめに
 ある方が、「スチュワードシップとはなんですか?」の質問に次のように答えました。「それは、信徒(しんと)がすべきことです。」と言われました。とてもわかりやすい答えです。
 今週は、神様を信じる人は、お金を借りることはすべきでないことについて学びます。負債(ふさい)とは、人からお金や物を借りることです。できるだけしないようにしましょうと聖書は教えています。借(か)りることの危険(きけん)なことについて学びます。また、借りないですむような生活について学びます。

日曜日(11日)「借(か)りること、使うこと」
 現代の社会は物がたくさんあります。サタンは人々にたくさん物をほしがらせて、物を手に入れるようにさせます。お金を借りてまで、ほしいものを買ってしまうようになります。
 そのことは、予想(よそう)以上(いじょう)に危険なことになります。サタンはそのことを知っていて、わたしたちを危険へと導(みちび)きます。その危険は、ときに神様を信じる信仰を取り去(さ)ってしまうのです。お金や物を借りるとき、きっと返せると思って借ります。しかし、人生いろいろなことが起(お)こり、返すのが大変になることがあるのです。その結果、生活がうまくできなくなったり、家族が不幸になったりするのです。どうしても借りなければならないときもあります。しかし必要以上に借りて、お金を使いたいという誘惑(ゆうわく)に惑(まど)わされないように気をつけなければなりません。そのために、基本的(きほんてき)には負債(ふさい)は負(お)わないようにしなさいと、聖書は教えています。

月曜日(12日)「管理の務めと瞬間的(しゅんかんてき)な満足(まんぞく)」
 罪に弱いわたしたちは、目先のことにとらわれます。今が良ければあとはどうなってもいいと考えてしまいます。今食べたい。今買いたい。今楽しみたい。このような傾向(けいこう)は、クリスチャンとして良くないのです。
 聖書にその失敗をした人としなかった人の話があります。失敗した人は、イサクの子供、エサウという人でした。お腹(なか)がすいて狩(か)りからもどったとき、目の前においしそうな食べ物がありました。弟のヤコブが作った料理でした。エサウは今食べたいとの欲求(よっきゅう)に支配され、大切な「長子(ちょうし)の権利(けんり)」を弟の食べ物と交換(こうかん)してしまいました。後日、泣(な)いて取り戻(もど)そうとしましたができませんでした。一生の分かれ道を、一瞬(いっしゅん)の食べることで間違(まちが)えてしまいました。
 その反対が、イエス様です。40日の断食(だんじき)で空腹(くうふく)のために死にそうになっていました。その時、サタンが石をパンに変える奇跡(きせき)をやって生き延(の)びなさいと誘惑(ゆうわく)します。しかしイエス様はエサウのように、すぐ食べたいと言う欲求によって大切な神様の教えからはなれることはしませんでした。
 すべてのことに勝利されたイエス様は人類の長子(ちょうし)となられました。そして、イエス様に従う人を同じように長子としてくださる約束を与えてくださいました。長子とは家の跡取(あとと)りのことです。わたしたちは天国の家を継(つ)ぐものとなれるのです。

火曜日(13日)「収入(しゅうにゅう)に応じた生活をする」
 ガイドの中に、「大事なのは、どれだけの額(がく)であれ、収入に応(おう)じて生活すること、借金を避(さ)けるためにできることは何でも行うことです。」とあります。自分に与えられているお金、財産(ざいさん)を責任を持って使うことが求められています。そのためには、使い方をきちんと考える必要があります。会社のように、資金(しきん)計画(けいかく)を立てることが大切です。そして、その計画に従って生活することです。何とかなると思って、お金を浪費(ろうひ)することは賢(かしこ)いことではありません。
 神様から与えられ、正しく管理するように求められているクリスチャンは、神様が教えてくださっている原則を覚える必要があります。
その原則とは、「何よりもまず、神の国と神の義をもとめなさい」です。
 お金や財産、または物をどれだけもっているかではなく、どのように神様のために用いるかが大事なことです。神様をいつも覚えて、与えられているものの中で満足と感謝を持って生活することが求められています。

水曜日(14日)「借金を断(ことわ)る」
 神様に従うとき、神様はわたしたちを祝福してくださいます。借金をしないで暮(く)らせるように助けてくださいます。自分ではお金を借りていなくて借金するときがあります。誰かの保証人となるときです。聖書では、保証人(ほしょうにん)となることを注意しています。親しい人に、名前だけ貸してくれればいいからと頼まれ、連帯(れんたい)保証人になることがありますが、非常に危険です。
 今日の学びのタイトルが「借金を断る」です。親切心で名前を書いて、印鑑(いんかん)を押したために、家族もろともに大変なことになった話をよく聞きます。聖書に書いてあるので、保証人とはなれませんと断る勇気も必要です。
 牧師をしていて、よく教会員の方から保証人になってくださいと頼(たの)まれることがありました。隣人のために、教会員のためにと言う思いはありますが、聖書の原則に従うことはより大切です。一つ間違(まちが)えれば、牧師として神様の働きを続けることができなくなる場合もあるからです。

木曜日(15日)「貯蓄(ちょちく)と投資(とうし)」
 神様から任されているものをわたしたちが賢(かしこ)く、正しく管理することが求められています。むだ遣(づか)いをしないこと。借金をしないこと。そして、貯蓄(ちょちく)をすることが大切です。お金をためることは、自分の楽しみのためではなく、特別の目的のためや生活費、医療費(いりょうひ)など特別に必要となったときの準備のためです。また、天国への貯蓄も勧(すす)められています。それは、お金が持っている不思議な力に支配されないためです。
 お金は人の人生を支配するばかりか、心をも変えてしまうことがあります。財産(ざいさん)相続(そうぞく)で兄弟げんかや家族が縁(えん)を切るようなことが多いからです。献金をささげることは、天国に貯蓄(ちょちく)することです。そのとき、神様によって心も教育されて、お金にふりまわされない心が与えられます。
 ガイドの中に、「お金の管理には、知恵、予算(よさん)編成(へんせい)、訓練(くんれん)が必要です」と書かれています。神様の助けとによって、神様の教えに従った管理をする訓練を受けることが大切です。

まとめ
 今週は神様から与えられているものを正しく管理(かんり)することについて学びました。特にお金に関して具体的(ぐたいてき)に聖書からの教えを受けることができました。クリスチャンにとって一番恐ろしいことは、お金の管理(かんり)を間違うことです。負債(ふさい)や借金(しゃっきん)を負うことによって、信仰生活が乱れてしまうのです。安息日でも働かなくてはいけなくなり、教会から離(はな)れてしまう危険があるのです。また、お金の扱い方を間違えることによって、自分中心の信仰となってしまいます。
 どんなに神様を信じていても、聖書に出てくる富(と)める青年が財産(ざいさん)に支配されて、イエス様のもとから離(はな)れていったように、同じことがわたしたちにも起こってしまいます。お金があるなしではなく、神様が必要を満たしてくださっていること、また祝福を与えて満たしてくださることを信じて、神様の教えに従うことが最善(さいぜん)の道です。
 日ごとに、神様に従って、正しい管理(かんり)者としての生き方の訓練(くんれん)を受けていきましょう。